『図説 人新世: 環境破壊と気候変動の人類史』読了。
「無知と否定」という章では、気候変動対策を阻止したい勢力による科学研究の攻撃やロビー活動など、「戦略的無知」がどのように展開しているかを紹介する。
そんな中『環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態』という本(日本での出版は2003年、訳者は山形浩生氏)に批判的な言及がされていた。
著者のロンボルグは「地球温暖化は、決して主たる環境上の脅威ではない」と断言した気候変動否定論者で、デンマーク政府からも「科学的に不誠実」のお墨付きを受けている。
こうした「科学的に、冷静に」を装った実は非科学的な本、日本でも多く出版されてるのよね…
「無知と否定」という章では、気候変動対策を阻止したい勢力による科学研究の攻撃やロビー活動など、「戦略的無知」がどのように展開しているかを紹介する。
そんな中『環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態』という本(日本での出版は2003年、訳者は山形浩生氏)に批判的な言及がされていた。
著者のロンボルグは「地球温暖化は、決して主たる環境上の脅威ではない」と断言した気候変動否定論者で、デンマーク政府からも「科学的に不誠実」のお墨付きを受けている。
こうした「科学的に、冷静に」を装った実は非科学的な本、日本でも多く出版されてるのよね…
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Comments
最近よく話題にする、『ファクトフルネス』的な考え方を安易に丸呑みしていいのか問題、まさにこれなんだよね。間違った「現状肯定」にあまりに利用されやすい
こういう気候変動否定/軽視論、科学的な対処に深刻な遅れやダメージをもたらす意味で、率直に言って反ワクチンとかとほぼ変わらない、危険な姿勢に思えるのだが、それほど話題にならないのは不思議だ…
https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/060900083/060900001/
主流の科学から大幅に外れている本を絶対に紹介するな・翻訳するなとまでは言わないけど、百歩譲ったとしても、「これは全く科学の主流ではないし、広く批判されているよ」という注釈は絶対に必要だろと思う
https://yaleclimateconnections.org/2021/05/a-critical-review-of-steven-koonins-unsettled/
SCIAMの『Unsettled』批判記事「新しい本は気候科学をひどく誤解している」
気候科学者の大多数が言ってることを無視しながら、この手の怪しい本の言い分をまるっと受け入れるのは、一切これっぽっちも「ファクトフルネス」な態度ではないぞ
https://www.scientificamerican.com/article/a-new-book-manages-to-get-climate-science-badly-wrong/
https://bsky.app/profile/numagasa.bsky.social/post/3loqhhqppys2k