そんな妻の笑顔を見て、あの頃と変わっていないなと思う。
お互い髪の毛に白いものが混じり、顔にも皺が増えた。
出会った頃は高校生だった妻も今や
高年と言われて久しい。
「どないしたん?そないに見られたら恥ずかしいわぁ」
顔をジッと見られたことに気づいたのか妻は顔を赤くした。
お互い髪の毛に白いものが混じり、顔にも皺が増えた。
出会った頃は高校生だった妻も今や
高年と言われて久しい。
「どないしたん?そないに見られたら恥ずかしいわぁ」
顔をジッと見られたことに気づいたのか妻は顔を赤くした。
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「またそんなん、言うてから。お年玉の額やら、今時の子供の好きな料理やらを毎日毎日調べてたとちゃうん」
そう言って笑われ、バレて居たのかと頬を掻いて誤魔化そうとした。
永年連れ添った2人の、いつもの幸せな光景である。
窓辺からはほのぼのと朝日が差し込んで来ようとしていた。
「夢、か…」
若々しく張りのある声が口から零れる。
それは己が老爺などではなく、若者である事と同時に彼女は己の妻等ではないという現実を突き付けてきた。
しかし、ふとカレンダーを見て息を飲む。
「初夢…!?」