『同志少女よ、敵を撃て』
逢坂冬馬 2021 了

第二次大戦後期、故郷と家族を失った少女が、狙撃兵となり、激戦地を仲間と巡る。

この力作の脱稿に、まず称賛。情報量と説明力と読み応えに脱帽です

娯楽作の範疇にギリギリ収めた凄絶さも巧み

主人公セラフィマの逡巡と苦悩は、強固な論理的思考に裏打ちされていく

貫かれた論理性が、「戦争の狂気に徒らに逃避しない」著者の強い気概を感じました。

悲劇と理不尽の典型に満ちた戦場で、少女の「戦う理由」が強靭化し、ついに終盤の一射に至る。嗚呼

力作
お見事です

#同志少女よ敵を撃て
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