『怪物』を観た。
怪物というタイトルと予告編映像でぼんやりとホラー風味のミステリーかなと思っていたら大違いだった。
繰り返される「怪物、だーれだ」という問い掛け。怪物とは何かという問いは、怪物ではないものとは何かという問いを産む。怪物ではないもの。過剰でも不足でもない、ちょうどいい存在。より大勢が所属する普通と呼ばれる群れ。
「誰にも言えないこと。そんなのしょうもない。誰かにしか手に入らないものは幸せとは云わない。誰でも手に入るものを幸せっていうの」これが正しいのなら怪物は幸せを手に入れられないはず。怪物が不幸せなんじゃない。不幸せな奴を怪物と呼ぶんだよ。1/2
怪物というタイトルと予告編映像でぼんやりとホラー風味のミステリーかなと思っていたら大違いだった。
繰り返される「怪物、だーれだ」という問い掛け。怪物とは何かという問いは、怪物ではないものとは何かという問いを産む。怪物ではないもの。過剰でも不足でもない、ちょうどいい存在。より大勢が所属する普通と呼ばれる群れ。
「誰にも言えないこと。そんなのしょうもない。誰かにしか手に入らないものは幸せとは云わない。誰でも手に入るものを幸せっていうの」これが正しいのなら怪物は幸せを手に入れられないはず。怪物が不幸せなんじゃない。不幸せな奴を怪物と呼ぶんだよ。1/2
Comments
語り手は次々と変わって誰もが嘘をついている。誰もが誰かに無神経で、誰もが誰かに気を遣わせている。実際はどうだったかはどうでもいいんだよ。それでも訊ねる「怪物、だーれだ」
やがて嵐の夜に消えてしまう二人の少年。
生まれ変わりなんかないんだと死んだ二人は云う。そして晴天の山道を奇声を挙げながら駆けていく。映画は暗転するが現実は暗転しない。だから坂本龍一は本当にもういない。生まれ変わりなんかないのに2/2