なんとはなしに観ていなかった『マルジェラが語る”マルタン・マルジェラ”』を。2019年のドキュメンタリーで、2008年のコレクションを最後に「引退」したマルジェラ自身が(声と手だけの出演で)語る。私は2000年、つまり東京に旗艦店を開いたころに結構夢中になっていたので懐かしさを覚えつつ。マルジェラはほとんど顔出しもせず、コレクションで挨拶に出ることもなく、匿名性が特徴。この映画での語りを聞くと、ああ、内気だったんだなと分かりますが、それはともかく、「作者」ということについて考えさせられました。マルジェラは、自分の作品について全部説明するのがいやだったと言うわけですが、確かに彼の作品は、
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