知り合いに、願い事を叶える代わりに人体の一部を奪う怪物がいた。いつも全身に手足や指や目やらを生やしていたものだが、百年ぶりに会うとそれらはすっきりなくなっていた。「とある娘が人体より良いものを教えてくれてな、今はそれを貰っている。例えば」怪物がバイロンを諳んじた。
#140字小説

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