卒業後ジェイフロ。
「僕が隙を作りますから、その間に逃げてフ口イド」
土埃に火薬に薬品のような何かに、濃厚な鉄錆の匂い。凡そ🦈を不快にさせるラインナップのそれらが充満する建物の片隅で、片割れが紡ぐ。固い声だ───なんて、らしくない態度。🦈は声に出さずに喉奥で嗤う。
🦈が言葉を発さないせいか、はたまた別の理由か。常の貼り付けたような笑みが面影もない片割れは、不機嫌な様子で鼻を鳴らす。
「……貴方も分かっているんでしょう。このままでは…」
「二人ともやられちゃうってェ?」
言えば、押し黙る🐬。ともすれば唄うかのような🦈の口調に苛立ちさえ覚えているようだった。🐬の余裕の無い様子に🦈はクスクスと笑いを

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