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二次創作メインの成人済み字書きです。主にタイバニ(兎虎)で活動中。
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Prolific Poster

「あんなにぴったりと寄り添って寝ていたのに、今日は少し離れて寝ていたんだ。冬のおわりが来たことを、ジョンとジョンジョンが教えてくれたよ」 スカイハイの話に、バニーが「分かります」と頷いた。 くっ付いて寝たがるのはおまえだろ? 冬のおわり #同題ffTB

可愛らしい人形が川を流れていく。 「流し雛だよ」 子供に災いが降り掛からぬよう、悪いものを人形に移して流すのだという。 災いを背負って消えゆく人形は、本望なのだろうか。 「そりゃあ、本望だろうさ」 人形を目で追いながら、あなたは失ったもののことを考えている。 流す #同題ffTB

「すき」 「え?」 「すきです」 「そうかそうか」 突然の告白を適当に受け流していたら、いきなり足を引っ掛けられた。 「『隙があったらいつでも仕掛けていい』と、虎徹さん言いましたよね」 笑いを堪えながらバニーは言った。 流す #同題ffTB

「俺はローズちゃんに捕まりたかったんだよ!じゃなくてもヒーローが捕まえてくれれば本望だったのに!なんで普通のおっさんに捕まっちまうんだよ!」 地団駄を踏む窃盗犯に野次馬が声を掛ける。 「タイガーに捕まるなんて、お前ラッキーだぞ」 「すぐバーナビーにも会えるぜ」 ラッキー #同題ffTB

今日は朝からアンラッキー。 寝坊から始まり髭剃りは失敗、炊飯器の米は炊けておらず戸棚のパンはカビだらけ。おまけになんかクラクラすると思ったら、体温計が見たことない数字を叩き出した。 まあ、こんな時に頼れる奴がいるのはラッキーだよな。 俺はバニーに電話を掛ける。 ラッキー #同題ffTB

「知っていたんですか?」 「うん」 「いつから?」 「ずっと前から知ってた」 「だから驚かないんですね」 「いや、十分驚いたさ。まさか指輪まで用意していたなんて」 俺が断ったらどうするんだよ。と言って、彼は笑った。 だって、断らないって僕は知ってたから。 知ってた #同題ffTB

「そういえばカリーナ、あの時『恋かも』って言ってた相手のこと、どうなったの?」 「恋、じゃなかったよ」 「そっか。ねえ、今日これから空いてる?久しぶりにカラオケとスイーツバイキングのハシゴしよっ!」 知ってた #同題ffTB

なくした夢はもどらない。 でも、夢はなくした夢だけじゃない。 俺にはたくさんの夢がある。 ほんの些細な夢から、叶わないかもしれない壮大な夢まで。 まずはそうだな。 お前と飲みに行く夢を叶えようか。 なくした夢はもどらない #同題ffTB

100パワーを失うのは、夢を失うのと同じこと。 でも俺は生きている。幸いにも五体満足で。 それに 「お父さんは私のヒーローだよ」 「虎徹さんは僕のヒーローです」 「タイガーはヒーローのヒーロー」 楓にバニー、そして皆が言ってくれたから。 俺はまだ、走れる。 なくした夢はもどらない #同題ffTB

バニーが炒飯の作り方に行き詰まっているらしい。 「どうしても、虎徹さんと同じ味にならないんです」 なるほど。 翌日、俺はバニーに炒飯の素を渡した。 「これにマヨネーズを足せば、だいたい同じ味になるよ」 「僕の努力を返してください」 素 #同題ffTB

「バーナビーっていつ見ても素敵!」 「どんな時も冷静だし、大人の男って感じ!」 バニーのポスター前できゃあきゃあ騒ぐバニーファンらしき人達を眺めてから、マッティア君が俺を見て笑った。 「タイガーさん、今『素人は黙っとれーー』って顔していましたよ」 素 #同題ffTB

「おじちゃんとボクとフガンで、ずーっと一緒に暮らすんだ」 「ずるいよムガン!ボクとおじちゃんとムガンで、ずーっと一緒に暮らすんだろ?」 「あれ?同じことだね」 「うん。そうだね」 耳の奥に残る、ふたりの笑い声。 私も、お前達と同じ夢を見ていた。 一緒に見た夢 #同題ffTB

一緒に見た夢の続きを見たいんです。 馬鹿だな。と、貴方は思うでしょうね。 でもご存じの通り、僕は諦めが悪いんです。 さあ行きますよ、虎徹さん。 そう言ってバニーは【タイガー&バーナビーなんでも相談所】と描かれたジャケットを羽織った。 いつの間に作ったの?それ。 一緒に見た夢 #同題ffTB

ネクスト能力によって猫化したねこてつさんの日! #ねこてつさんの日2025

中性的な美貌を持つヒーローが衝撃的なデビューを果たした当初、俺達はそいつを馬鹿にしていた。 「綺麗なだけのお飾りヒーローかよ」 「俺らの怖さを思い知らせてやろうぜ」 だがそいつと対峙した時、俺達は無意識のうちに逃げ出していた。 歯向かうな!と、本能が告げていた。 ちゅうせい #同題ffTB

僕はね、保身のために忠誠を誓う奴が大っ嫌いなんだ。だって、すぐ裏切るからね。 だからお前のことは気に入っているよ、ヴィルギル。 僕に媚びず、淡々と僕のためだけに働くお前がね。 これからも僕の手足となってくれよ。 給料は弾んでやるからさ。 ちゅうせい #同題ffTB

【レジェンド・オブ・バディヒーロー】の愛蔵版ディスクがオークションサイトに並んでいる。出品者は有名な転売屋。必ず買う奴がいると思ったんだろう。が、誰も入札していなくて笑える。 だって公式から 「正規ルートで手に入るよう受注生産します!」 と発表があれば、なあ。 ちゅうせい #同題ffTB

隣の席でシェービングフォームにまみれた男、ジェームズ警部殿だ。 まさか同じ床屋の常連だったなんて、知らなかったぜ。 警部殿は俺の気配に気付きもしない。 面白く無い。 俺は剃刀を手にした店員と入れ替わり、タオルで目を覆った警部殿の額に茶目っ気たっぷりのキスを。 まみれ #同題ffTB

「っだ!」 声に驚いてキッチンに入ると、虎徹さんが生クリームまみれになっていた。 ハンドミキサーを使う時はよそ見しないでと言ったのに。全く、何に気を取られていたんですか? そう言おうとしたのに。 「勿体無いなあ……あ、舐めるか?」 なんて言われたら! まみれ #同題ffTB

夜の住宅街を、青く光る赤ん坊が高速ではいはいする。 マッティアから聞いた、子供時代に流行った怪談話。 僕にはなんとなく、赤ん坊の正体に心当たりがある。 はい #同題ffTB

俺のNEXTは、何でも複製して無限に増やせる。 物も人も。すごいだろ? ただし効果は1週間。効果が切れれば複製品は文字通り、煙となって消えちまう。 で、ヒーローが何の用だ? 街中に複数のタイガーが現れた? 誓って俺の仕業じゃないよ。 だってそのタイガー、目の色が違う。 やせる #同題ffTB

事件だ。 虎徹さんが犯人の猫化NEXTを受けた。 「俺を捕まえないと、タイガーは一生このままだぜ?」 猫になった虎徹さんの首根っこを掴んで嗤う犯人。助けようにも飛び込めば猫化されてしまう。 どうすれば。と奥歯を噛み締めた瞬間、虎徹さんが青く輝いて。 #ねこてつさんの日2025

バニーにお姫様抱っこされた俺が、バニーに頬をすりすりしている。 「可愛い」 可愛くねぇよ、おじさんだぞ? 「やきもち?」 バニーが笑う。 そんなんじゃねーよ。 俺はバニーの肩に飛び乗り、眠そうな俺を覗き込んだ。 あーあ。早く入れ替わりのNEXT、解除されないかな。 #ねこてつさんの日2025

今日はゴミ収集の日だ。 「ユーリ、燃やせるごみと燃やせないごみはきちんと分別するのよ」 分かっていますよ、ママ。 面倒だ。全て燃やしてしまいたい。が、ルールには従わなければ。 ……罪人を灰燼に帰す私が? 皮肉なものだ。 私は唇を歪め、分別したゴミ袋を両手に持った。 やせる #同題ffTB

少しお腹の出てきた虎徹さん。 「やせるためにマヨ断ちしましょう」 翌日、虎徹さんのお腹がぺったんこに。 急なやせ方に慌てた僕は、虎徹さんにマヨネーズを解禁した。 虎徹さんが笑う。 「俺は自在に減らせるし増やせるんだ」 だったら『ちょうどいい』をキープしてください。 やせる #同題ffTB

なあなあジュニア君。 まーだおっさんとバディ止まりなの? そろそろ一歩踏み出してみれば? じゃないと俺様が取っちまうぜ? って発破かけて、ようやく「手を繋ぎました」報告だよ。 なあコテツ、あんたからも一歩踏み出してみれば? 一歩踏み出して #同題ffTB

姿を見せるのは、私を責めているからだと思っていた。 私を罵るママのように、あなたも私を罵るのだと恐れていた。 あの時。 恐れから一歩踏み出して、私は初めてあなたの言葉を聴いた。 「お前の信じる正義を貫け」 私はあなたの言葉を抱いて、成すべきことを。 一歩踏み出して #同題ffTB

あなたを失ってから、何年が経っただろうか。 あなたはいま、どこで、何をしているだろうか。 「……俺は今、お前の隣で寝ているよ」 柔らかな声と、僕の髪を撫でる気配。 あなたを失ったのが夢なら覚めて。 あなたが隣にいるのが夢なら、覚めないで。 いま、どこで #同題ffTB

いつも不思議に思っていました。 災厄が詰まったパンドラの箱に、なぜ希望が閉じ込められていたのか。そしてなぜ、希望だけが残ったのか。 僕が思うに、希望とは一番厄介な災厄なのでしょう。 希望があるせいで、僕は何ひとつ諦められない。 勿論、貴方と生涯を共にすることも。 希望 #同題ffTB

「お前ならまだ耐えられると思ったのに……」 憮然とした表情で呟く虎徹さんの手には、穴の開いた年代物の靴下が握られていた。 憮 #同題ffTB

AIイラストレーターと名乗る人にフォローされたのですが、プロフ見ると「絵描きさんと繋がりたい」という人だったので、「私は字書きです」と思いつつ初めてここでブロックしました。

チョップマンがファンからプレゼントをもらった。 「なに貰ったの?」 「手編みの手袋です!」 嬉しそうにプレゼントを抱えていたチョップマン。 俺は手袋がどっちのサイズなのか気になって、夜も眠れない。 オーバーサイズ #同題ffTB

バニーちょっと待って待って。 お前のそれは俺にはオーバーサイズだ。 たぶん、いや絶対入らないって。 なに? 「意外とどうにかなるものです」 だと? 本当に、どうにかなった、な。 人体の神秘を感じたよ。 オーバーサイズ #同題ffTB

バニーが両手に包丁を持ち、まな板の上にある人参を滅多切りしている。 「なにしてんの?」 「乱切りです」 俺の知っている乱切りと違う。 乱 #同題ffTB

僕の髪に差し込まれた、遠慮がちな手。 「髪が乱れるの、嫌なんだろ?」 こんな時にそんなことを気にするあなたが可笑しい。 「今は、嫌ではないです」 僕があなたにするように、あなたが僕の髪を掻き混ぜる。 あなたの髪に、閉じた瞼に、僕の中の何かが崩れた。 乱 #同題ffTB

楓が生まれたばかりの頃、重宝していたレシピ本。 楓が喋れるようになった頃、君はこの本に簡単なアレンジ方法を書き始めた。 君が入院した頃、俺はそのレシピで楓に料理を作った。 そして今。 レシピ本の膨大な書き込みに、君の思いを知る。 書き込み #同題ffTB

暁月夜の下、ひとり歩いた。 ぴりりとした冷気が、火照った体に心地いい。 あいつの真剣な眼差しに、流された俺が悪いんだ。 いや、真剣な眼差しを理由にした俺が悪いのか。 もうすぐ夜が明ける。 あいつに噛まれた頸が、燃えるように熱い。 あかつき #同題ffTB

寝返りを打ったあなたの手に起こされた。 街すら眠る暁闇は、あなたの姿さえ不確かなものにする。 不安になった僕は、あなたの指に指を絡めた。 伝わる温もりが、再び眠気を誘う。 手を離さずに眠ればきっと、寝坊するほど眠れるはず。 あなたも、僕と一緒に寝坊しましょうね。 あかつき #同題ffTB

ヒーローTVのミニコーナー、ヒーロー'sメイクレシピ。 今日のメイク担当はファイヤーエンブレム。 そしてモデルは 「今日はヒーロー管理官を健康的にメイクアップよぉん」 「……宜しくお願いします」 顔色の悪い銀髪美人が「解せぬ」という顔で挨拶した。 メイクレシピ #同題ffTB

明日が楽しみで眠れない?まるで子供みたいだな。 ほら、目を閉じて。ゆっくり深呼吸すれば、明日までぐっすりだ。 まだ眠れない? 新郎が目の下に隈なんて、恥ずかしいだろ。 まあ、俺も楽しみで眠れないんだけどな。 ほら、添い寝してやるからさ。 おいで、バニー。 明日まで #同題ffTB

「バニー、アレの買い置きまだあるから、買ってこなくていいよ」 アレとは何なのか、今、僕の推理力が試されている。 買い置き #同題ffTB

道端で、青い花が揺れている。 夏空の欠片みたいな色の花。 あれは露草だとあなたは言う。 目を細めて、だれかを懐かしむように。 露 #同題ffTB

あなたの古い知り合いだという男性から、あなたについての暴露話を聞かされました。 彼は、あなたの『営業』について、ひたすら露悪的で品のない話を披露していきました。 本当でも嘘でも僕には露ほども関係ありません。 過去に何があっても、今のあなたは僕だけのあなたなので。 露 #同題ffTB

あなたが僕にくれる言葉は、いつも煩くてたまに優しい。 落ちた木の葉が木を育てるように、あなたの言葉は僕を育ててくれた。 あなたがくれた言の葉は、巡り巡って僕に芽吹いた。 僕は今、あなたの色を纏う樹木になりました。 ことのは #同題ffTB

ことのはは言の葉。 葉は落ちて積み重なり、やがて木を育む糧となる。 言葉も同じ。ひとつひとつの言葉は積み重なり、やがて人を育む糧となる。 「僕はそんなあなたが好きですよ」 「あなたのそういうところ、好きです」 お前の紡ぐことのはは、何を育もうとしているのか。 ことのは #同題ffTB