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Japanese Laffertian
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松岡宏大『ひとりみんぱく』(国書刊行会)読了。インドやアフリカを中心に世界中の辺境地域を旅する著者が、先々で目に留めて購入してきた品を写真とともに紹介した本。ここにあるのは茶碗などの日用品、土や木や金属でできた像、仮面や胸飾りなどの装飾品といった、「国立民族学博物館(通称:みんぱく)」に展示してあるようなものばかりだ。もちろん個々の品々の造形や旅の思い出にも心惹かれるが、それより強く感じるのは、自分のように会社に精神的な居場所を持たない人間にとっての憧れみたいなもの。古本とか妖怪とか名画座とか、そういったものに惹かれるのと同じ感覚がある。ぼーっと見入ってしまった。

「オメラスから歩み去る人々」オマージュ作「Why Don’t We Just Kill the Kid in the Omelas Hole」が2024年クラークスワールド読者投票1位とな。幽閉された少年を殺す、すなわち象徴を破壊する行為は、都市の物理的破壊をもたらす。オメラスのシステムが障害されると、線路がゆがみ、家屋が倒壊し、地震が起こり、道路が陥没して車が落ちるのかー。 しかしまた、我が国でも、今も子供達は殺され続けているし、もはや歩み去るその先は世界のどこにもないのだなあ。 clarkesworldmagazine.com/kim_02_24/

らっぱ亭みんぱくもよろしくw

『ひとりみんぱく』おもしろいなあ。

The March issue of Clarkesworld Magazine includes my longest story ever published! Kiriko encounters yet another complicated case🌊 clarkesworldmagazine.com/issue_222

退職まで一月を切ったが、研究室を埋め尽くしている本を片付けるのは無理っぽいなあ。マンガとかラノベとかは学生に放出したが、貴重本をいくらかサルベージして、残していくしかないか…。(校舎移転のため、部屋を空っぽにしなくてもよさそう)

3月以降の読書会などの予定です。すべてzoom使用。いつからでも、誰でも参加できます。会費は無料。参加希望の方は、この投稿にリプライを付けてください。DMでご返事さしあげます。

やっぱり、これが一番近いんじゃないかなあ。しかしわかりにくい例えだw bsky.app/profile/rapp...

まあ「リスの檻」と「天使の羽根」を並べて読むとなんとなく作家トム・ディッシュの絶望の深さがわかる気がしますね。最終的に自殺しちゃったからそう思うのかもしれんけど(これも小説の読解に影響を与える事前知識の一例)。

絶望的な状況下で「書く」ことしかできないトムが奇蹟を待つ状況は、ニューワールズ誌とトム・ディッシュの置かれた状況に重なるのか。結果的に「一杯のかけそば」は売れたけど、「天使の翼から落ちた羽根」は奇蹟を呼ぶまでの評判には至らなかったのかなあ。インタビューでも自らを「腹黒いディッシュ」と偽悪的に語るディッシュを鵜呑みにはできないのかな。いずれにせよ、この「感動的」な話はディッシュが「書いた」ものなのだから。このあたりの経緯を含めて、紹介されるべき作品、というかSF史の一エピソードなのかも。

これってNew Worldsの最終号(経緯は『新しいSF』の野口幸夫の感動的な解説にある)なので、単純に悪意じゃなくいろんな思いがこめられてるんじゃないかと思うわけですが。

ディッシュ「Feathers from the Wings of Angel」を読んで「いい話だなー。ディッシュって良く知らないけど、もっと読んでみようかな」と感動したひとは、たまたまマキシマム ザ ホルモン「小さな君の手」のPVを視て「ええ曲やなあ、ホンルモン、もっと聴いてみようかな」と思ったひとみたいなw

おおおお、ありがとうございます!なるほど、じゃあやっぱり完全にお涙頂戴な「いい話」をコケにした話なわけですね。いやはや・・・

殊能センセーのディッシュ「天使の翼から落ちた羽根」レビュウ。  ……という「一杯のかけそば」のような話。賭けてもいいが、絶対、悪意で書いている。あまりにひねくれているため、一回転してしまい、一見すると普通のいい話にしか見えないという超絶短編。  ディッシュの悪意は読者にも向けられている。この短編の初出はNew Worlds Quarterly 2である。前衛SF好きの読者がこんな話を読まされたかと思うと、笑いが止まらない。 『殊能将之読書日記』より

たしか殊能将之さんがこれを「一杯のかけそば」と評していた記憶があって、それを引用させてもらいました。

っていうかこんなんもはや完全に「高度すぎて誰にも伝わらないギャグ」状態じゃないか。いくらなんでもハイレベルすぎるわ。

今日の読書会で若島先生が言及していたThomas M Disch, “Feathers from the Wings of Angel” (New Worlds, March 1971) が気になったので読んでみた(Internet Archive で入手可)。んんんー、なんだこれは??確かに著者ディッシュの尋常ではない底意地の悪さを考えるとこれが単なる「いい話」とは考えづらいのだが、とはいえ作中に「これは皮肉ですよ」というようなことを暗示する記号も一切出てこないので、そのまま読もうとすると文字通りに受け取るしかない。なんだろう、これは。

今日の読書会はDischの"The Asian Shore"ということで、拙訳をぱらぱらめくってみたのだが、意外なことにわりと出来がいいような気がする。昔の仕事はすっかり他人の目で眺めてしまうようになってしまったが、こんなふうにいい線行ってるじゃないのと思うことは珍しい。

世田谷学園中学校の受験対策は、うちの読書会に参加すること?

本日の読書会でネタとして紹介するつもりが忘れていたのだが、ディッシュ「アジアの岸辺」は世田谷学園中学校の入試で出題されたいたのだ。若島先生に模範解答を作っていただけないかしらw ちなみにジーン・ウルフ「風来」や、他にもフォークナー、タブッキ、道尾秀介、坂本龍一などの文章が。しかし過去問集を購入してたのだが、どこへ行ったのやら…。リンクは旧Twitterのポスト。 x.com/abeshin/stat...

SF短篇読書会終了。ディッシュ「アジアの岸辺」は手強い傑作。オリエンタリズムに取り込まれる西洋人の変身譚として、アヴラム・デイヴィッドスン「ダゴン」を思い出した。外連味たっぷりに異国情緒を描くデイヴィッドスンとは異なるも、静謐でシームレスに異国の空気感が語り手を同化していく筆致は見事なものだ。 次回(4月)はバリントン・J・ベイリー。

SFセミナー2025企画が4つ出揃いました。 今年のセミナーも着々と準備が進んでいます。 企画4つが決定いたしました! 1、ハードSFの新時代(仮) 出演・宮西 建礼 春暮康一(オンライン出演) 2、『伊藤典夫評論集成』パネル(仮) 出演:鏡 明 高橋 良平 大森 望 樽本 周馬 司会:鯨井 久志 3、SFファンのためのジャパン・ホラー再入門(仮) 出演:笹川 吉晴 日下 三蔵 千街 晶之 4、『ソラリス』コミックス化秘話(仮) 出演:森泉 岳土(他交渉中)

日時:5月4日(日)    10時開場 10時30分開演(予定) 場所:お茶の水 全電通労働会館ホール(千代田区神田駿河台3丁目6) 参加費:一般4,000円 学生1,000円(要学生証,当日のみ) 高校大学SF研の会員は二名まで無料です。SF研の皆様は事務局宛てメールでご連絡ください、招待状をお送りします。 前売りはPeatixで行います(只今準備中でき次第お知らせします)、また当日も受付けます。 残念ながら、今回も合宿はありません。

キース・ロバーツ『モリー・ゼロ』版権切れ直前駆け込み企画。 ファンジン解説にも入れている文章ですが、ファンジン出版後に得た情報をアップデートしています。 note.com/k_takoi/n/n7...

次回読書会の発表担当なので、課題作品The Asian Shoreを読む。以前日本語で読んでめちゃくちゃ面白かった記憶だけがあったが、内容はほとんど忘れていた。そして今読み返して、なるほどこんな話だったのかと改めてため息をつく。ふーむ。

https://cruel.hatenablog.com/entry/2025/02/08/195052 山形浩生氏がラファティ『アーキペラゴ』翻訳の続きを公開し、ChatGPTとの比較から読書体験の本質に迫っています。 ChatGPTは表面的な理解に留まる一方、人間の脳は深層で脳汁を抽出し、小説の重みやテーマを染み出させます。 石川淳の言葉を引用し、人文系の学問が趣味に堕さないためには、「脳汁」プロセスの意味合いをモデル化する必要性を述べています。

ラファティ インタビュー集 - 山形浩生の「経済のトリセツ」 cruel.hatenablog.com/entry/2025/0...

ラファティ、バロウズ、人工知能 - 山形浩生の「経済のトリセツ」 cruel.hatenablog.com/entry/2025/0...

SF・ホラー系ペンネーム由来まとめ エドガー・アラン・ポー → 江戸川乱歩 アーサー・C・クラーク → 浅倉久志 ヴォンダ・マッキンタイア → 大野万紀 ヴァン・ヴォクト → 大伴墨人 ダンセイニ → 団精二 アーサー・マッケン → 朝松健 ウォルター・ミラーJr → 水鏡子 ティプトリー → 鳥居定夫 アルジャーノン・ブラックウッド → 黒木あるじ ハーラン・エリスン → 原えりすん ムアコック → 久霧亜子 ハル・クレメント → 春暮康一 ジャック・フィニイ → 牧原冬児 ラファティ → らっぱ亭 他にもあるかな。

SF短篇読書会、次回はディッシュ「アジアの岸辺」 SF業界では、浜辺SF 派と 岸辺SF 派の熾烈な争いが勃発中(嘘) ウルフ「浜辺のキャビン」A Cabin on the Coast ラファティ「浜辺にて」By the Seashore バラード「終着の浜辺」The Terminal Beach エムシュウィラー「浜辺に行った日」 Day at the Beach 山田正紀『竜の眠る浜辺』 ディッシュ「アジアの岸辺」The Asian Shore ラファティ「大河の千の岸辺」All Pieces of a Rivershore K・S ・ロビンスン『荒れた岸辺』The Wild Shore

「海外SF短篇を読む」読書会、今月の課題作品はThomas M. Disch, "The Asian Shore"です。テキストをファイル置き場にアップしました。(新規参加希望の方はDMなどでわたしにご連絡ください。)

In November 2011, for about $4k, we made a book trailer for The Drowning Girl: A Memoir.

ローカス2月号でR・A・ラファティの名前を発見したが、バリイ・マルツバーグの追悼記事で「バリイはR・A・ラファティのスロー・チューズデー・ナイトの主人公のように加速した時間軸に存在していたようだ」とな。