"近世中期から明治維新期までの熊本藩領域をフィールドに、日常的な合議に基づく中間層の政治的活動の実態を明らかにし、その上で、このシステムを解体した明治三年藩政改革の真の意図を追究する"

"熊本藩領では、近世中期以降、村庄屋や惣庄屋たちの集団化が進み、彼らが合議を積み重ねて民政を実施する慣行が定着していった。彼らは、領主権力による「支配」の忠実な実践者である一方、その「支配」が地域社会の秩序を混乱させる事態に対しては、痛烈な藩政批判を行う存在でもあった――"

三澤純 『幕末維新期民衆の自治と運動』
https://comingbook.honzuki.jp/?detail=9784909782267

Comments